一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会

【AYA研ブログ】「第6回 AYA研がんサポート研修会」をWeb開催いたしました

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「第6回AYA世代がんサポート研修会」が11月5日(土)オンラインにて開催されました。

本研修会はE-learningでAYAがんとその支援に関する講義を事前に受けていただき,その後オンラインでの事例検討を含めたグループワークを行うという流れで構成されています。

E-learningは総論から始まり,リハビリテーション,長期フォローアップ,就学・就労・恋愛・セクシャリティ,家族支援,遺伝,サポーティブケア,ピアサポートなど幅広くかつ実践的な内容が盛りだくさんです。受講者のみなさまにとっては受講時間を割くこともなかなか大変だったかと思いますが,すぐに役立つ内容も多く身になったのではないかと感じています。また,オンライン開催当日に講義に対する質疑応答の時間も設けられており,質問だけでなく様々なディスカッションが行われました。講師陣からの回答だけではなく,講師側から参加者の理学療法士の方に質問させていただいたりと,双方向で学びを深めました。これもAYAがんサポート研修会ならではのことではないでしょうか。

オンライン研修会当日は,Zoomでのグループワークが中心の1日です。兵庫県立がんセンターの尾上さんの司会と国立国際医療研究センター病院の清水さんのご挨拶で長い1日が始まりました。

私は今回グループワークのファシリテーターとして参加させていただきました。当日の朝は出張先の出雲から大阪へ移動し梅田のweb会議ブースから参加の予定でしたが,こういう日に限って飛行機の遅延。伊丹空港の一番端のゲートからモノレールの駅まで猛ダッシュしましたが,zoomに参加した時にはグループワークが始まっていました。グループの皆様,申し訳ございませんでした。頼りないファシリテーターをよそに,参加者の皆様が務めてくださった司会がとてもスムーズで,充実したディスカッションができたのではないかと思います。

今回の事例検討テーマは,「AYA世代がん患者の子どもの支援と治療後の挙児に関する支援」でした。それぞれの経験から問題点や対応策を検討していくのですが,最初はぎこちなかったディスカッションがグループメンバーも少しずつ打ち解け始め,1日の終わりにはとてもスムーズに進んでいきます。

AYA世代への対応はいろいろと難しい面もあるかもしれませんが,目の前の患者さんとご家族をそれぞれの職種でサポートするという点は普段の診療といい意味で大きく変わらない,これからの自信に繋がった,といった受講者からのコメントがとても印象に残りました。

また,まだ院内にAYAがんサポートチームがない施設も多かったようです。今回の研修会を通して学んだことで,それぞれの施設でAYAがんサポートチームの立ち上げに携わり,中心的な役割を果たしていただけると確信しています。

長い1日でしたが,終わった時の達成感は大きかったのではないでしょうか。帰路で感じた脱力感は1日の充実と達成感から来たものか朝ダッシュの影響かは分かりませんが,明日からのモチベーションに繋がったことは確かです。

研修会終了後は毎回恒例のオンライン懇親会が開催されました。残念ながら私は移動中で参加が叶わなかったのですが,20時ごろの終宴までさぞ盛り上がったことだろうと想像しています。

本研修会は今後も定期的に開催していく予定です。AYAがんの支援に少しでも興味を持っている方がいらっしゃいましたらぜひご参加を検討ください。グルーワーク等少しハードルが高いと感じるかもしれませんが,終わってみると参加前の不安をよそに明日からのモチベーションに繋がっていることをお約束いたします。AYA世代の支援の輪を一緒に広げていきましょう!

担当:AYA研教育・研修委員会委員 浦川優作
(神戸市立医療センター中央市民病院 認定遺伝カウンセラー)