一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会

【AYA研ブログ】「第12回AYA世代がんサポート研修会」を開催いたしました

  1. HOME
  2. >
  3. *AYA研ブログ*
  4. >
  5. 【AYA研ブログ】「第12回AYA世代がんサポート研修会」を開催いたしました

第12回 AYA世代がんサポート研修会2025年12月13日土曜オンラインでの開催報告です。

 11月発の大阪 現地開催のサポート研修会、直後の第1回アドバンス研修会と続いた、”熱”冷めやらぬ教育・研修委員+助っ人(大阪現地開催に続き 大阪国際がんセンターの大谷さん、そして理事長 清水さん ありがとう!)11人で、全国からの参加者35人をZOOMでお向かえいたしました。
 オンラインの良さである参加のコンビニエンスさにより、福岡、高知、岡山、北海道砂川市や函館から35人のご参加を頂きました。看護師の参加が最も多いながら、今回も医師、ソーシャルワーカー、心理士、保健師、薬剤師、心理士などの多職種によるディスカッションが叶う、現場に即した熱気ある研修会でした。
 所属施設ががん診療拠点病院になり数少ないAYA世代患者さんへのサポートを学びたく参加しました、や 同施設ですでに数人がこのサポート研修会に参加されおり勧められてご参加、といううれしい声を聞くことができました。
 参加者のみなさんには、12本の講義コンテンツをe-learningで事前に受講いただき、当日は、2つの事例検討に取り組んでいただきました。グループワークでは、AYA世代の特徴や支援内容のデリケートさゆえのコミュニケーションの苦労やneedsへの気づきの困難さがあること、そして、多様で山積する課題をどう整理したらよいか立ち往生してしまう、という語りがありました。
 しかしながら、今回の研修会で、A世代/YA世代それぞれの事例に、あふれんばかりの想いを注いで討論する中で、多職種協働や施設間連携により実現可能な支援につながることを実感いただけました。
 今年度よりプログラムに入ったピア・ボイスでは、お二人のお話を伺いました。それぞれ、7歳、15歳で闘病を経験者した現在YA世代のおふたりから、医療者が取り組んでいると思ってもまだまだ不足している支援の現状を明確にお示しいただき、AYA世代がん経験者への医療・支援を考える上で、経験者との協働が必須であることを改めて感じた時間でした。
 最後に、ファシリテーターとしてご参加いただいていた清水理事長より、「AYA世代がん経験者にとって必要な支援を、よりリアルに役立つものにしていくためには、経験者・支援者共に若い世代のAYA研へのご参加をおまちしています」とのお話をいただき、閉会となりました。
 オンラインで全国津々浦々より個々にご参加でスタートした研修会でしたが、最後は同じ目標を持った一つのteamとして熱い気持ちを共有できた時間となりました。

年内のAYA研のイベントは、来週19日AYA研ゼミが最終です。今後もたくさんの研修会、情報発信をしてまいります。来年もよろしくお願いいたします!                                       教育・研修委員 小澤記


【高額療養費の改訂に関する声明文】
2025年度予算案に関する厚生労働大臣と財務大臣の折衝において、医療費が高額になった場合に患者の自己負担額を抑える「高額療養費制度」について、 ひと月あたりの負担上限額が、2025年8月より段階的に引き上げられることが決まりました。 これに対し、患者団体などから、命に直結する治療への影響や治療と生活の両立への不安、拙速な議論に基づく政策決定プロセスの問題に対して、反対の声が上がっており、 そこには多くのAYA世代のがん患者やその家族、支援者の声が含まれています。 がんに関わる医療費による経済的負担は、キャリアや家庭の形成期にあり、経済面での不安がある多くのAYA世代の患者・家族にとって、現状でも重たいものです。 負担額の引き上げは、治療選択だけでなくライフプランにも影響を及ぼし、経済的理由により本来守るべき健康を損なう事態にも陥りかねません。 AYA研は、AYA世代のがんの当事者と医療者、両者の立場から、この政策に反対するとともに、AYA世代の患者の経済的な実態と負担上限額の引き上げが及ぼす影響を精査し、 政策の実施を再考することを求めます。