一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会

【AYA研ブログ】「第4回AYA研ゼミ」を開催いたしました

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第4回目のテーマは「小児・AYA世代がんサバイバーのCoC(Continuity of Care)を考え
る―医療とキャリア支援―」で、国立国際医療研究センター乳腺・腫瘍内科 特任研究員の
樋口明子さんを講師にお迎えし、講演と質疑応答を行いました。

働くことの意味や働き方が多様化している今、働くためのキャリア教育でなく、社会で生きていくための必要な能力を備えていくことを目標に、現在は小中学校からキャリア教育が行われています。

講義では、がん治療によるキャリア形成への影響や心理社会的・経済的影響に触れつつ、研究結果を基に、患者が自分でお金の管理や健康管理を試みる要因として、治療歴や晩期合併症、将来のリスクの説明可否など、自分を知り課題を理解して相手に自分のことを伝えられる力が影響していることの解説をいただきました。
また、患者が異なる医療機関や生活状況においても一貫した適切なケアを継続的に受けられるように、医療機関側で共有する工夫や取り組みについて、ご紹介頂きました。

次回は2月28日(金)、テーマは「AYA世代の精神的ケア」です。

それぞれの立場で自分の強みに気づき、学びを深めていくことがAYA研ゼミの目標でもあります。
奮ってご参加いただけますと幸いです!

担当:AYA研庶務委員会
酒見 惇子(神戸大学医学部附属病院)


【高額療養費の改訂に関する声明文】
2025年度予算案に関する厚生労働大臣と財務大臣の折衝において、医療費が高額になった場合に患者の自己負担額を抑える「高額療養費制度」について、 ひと月あたりの負担上限額が、2025年8月より段階的に引き上げられることが決まりました。 これに対し、患者団体などから、命に直結する治療への影響や治療と生活の両立への不安、拙速な議論に基づく政策決定プロセスの問題に対して、反対の声が上がっており、 そこには多くのAYA世代のがん患者やその家族、支援者の声が含まれています。 がんに関わる医療費による経済的負担は、キャリアや家庭の形成期にあり、経済面での不安がある多くのAYA世代の患者・家族にとって、現状でも重たいものです。 負担額の引き上げは、治療選択だけでなくライフプランにも影響を及ぼし、経済的理由により本来守るべき健康を損なう事態にも陥りかねません。 AYA研は、AYA世代のがんの当事者と医療者、両者の立場から、この政策に反対するとともに、AYA世代の患者の経済的な実態と負担上限額の引き上げが及ぼす影響を精査し、 政策の実施を再考することを求めます。