第5回目のテーマは「AYA世代の精神的ケア」で、 神戸大学医学部附属病院 がん相談室/緩和ケアチーム 臨床心理士・公認心理師 の酒見 惇子さんを講師にお迎えし、講演と質疑応答を行いました。

講演は、AYA世代の特徴から始まり、がん患者とのコミュニケーション、患者へのサポート、支援者自身のケアに関してお話いただきました。
AYA世代が、幅広い発達段階を含み、周囲との関わりや環境など様々な点において、個別性が高いことについて、様々なデータとともに解説していただきました。
多様なニーズにこたえるべく、医療者側も、主治医や看護師によるプライマリ・ケアが重要であるとともに、院内外の多様な専門家との連携が大切であることに触れられました。
そして、支援者自身のケアにおいては、支援者のバーンアウトについて、詳しくお話があり、バウンダリーを守り、レジリエンスを高める方法について、ご解説いただきました。
日頃、聞く機会が多くない支援者自身のケアについて、心理職という演者のお立場からのご講演が、大変説得力をもたらし、ハッとした聴講者も多かったのではないかと感じました。
次回は4月25日(金)、テーマは「 AYA世代のチャイルドケア 」です。
それぞれの立場で自分の強みに気づき、学びを深めていくことがAYA研ゼミの目標でもあります。
奮ってご参加いただけますと幸いです!
担当:AYA研庶務委員会
小野 麻紀子 (がん研究会有明病院)