一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会

【AYA研ブログ】第28回日本乳癌学会学術総会 共催シンポジウム

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COVID-19感染の終息が見えないなか、第28回日本乳癌学会学術総会は10/9-10/31に延期、完全オンライン開催となりました。
岩 田広治大会長のご尽力で乳癌学会理事会にもお認め頂き、今年も、AYA研共催セッションとして「AYA世代乳がんのShared Decision Making」というパネル・ディスカッションのセッションを組ませていただきました。

このセッションでは妊孕性温存を希望する乳癌患者の仮想ケースを題材に、NPO法人がんサポートかごしま 三好 綾さん(患者経験者、ピアサポーター)、埼玉医科大学総合医療センター産婦人科 髙井 泰さん(産婦人科医)、東北大学病院看護部の金澤 麻衣子さん(看護師)、東京大学医科学研究所公共政策研究分野の武藤 香織さん(倫理専門家)、国立国際医療研究センター病院がん相談支援センターの中山 照雄さん(社会福祉士)という多様なバックグラウンドを持つ(個性豊か?)パネリストの方々ともに、AYA世代の乳がん患者の意思決定支援のあり方を検討しました。

がんや「妊孕性温存」に関わる科学的なエビデンスとその限界をきちんと伝えることの大切さを共有したうえで、意思決定支援についての意見交換のなかではパネリストからは「幸せの形はいろいろ」「医師は患者にもっと本音を言ってもいいのでは?」「患者は納得して決めているのではなく、無理やり自分を納得させている」「どんな決定にも寄り添うことが大事」などの意見が出て、深みのある議論をすることができました。

本当は視聴者の率直なご感想が知りたいところですが、オンデマンド配信でそれが叶わず、ご覧になっていらした方はぜひご感想をお寄せください!

担当:AYA研 広報副委員長 清水 千佳子
(国立国際医療研究センター
がん総合診療センター/乳腺・腫瘍内科)

【共同座長の桜井なおみさんと】

このセッションでは、AYA世代がん患者の人生や生き方の選択を、エビデンスをベースにしつつケーススタディで議論しました。<患者中心、価値観を重視する>という議論の中では、とかく患者のナラティブを優先しがちですが、治療の違いによるリスクとベネフィットという情報の渡し方と意思決定支援の在り方、倫理的吟味の必要性を討論しました。この角は、その討論の充実ぶりを表現したものです!

担当:AYA研 社会連携委員長 桜井 なおみ
(キャンサー・ソリューションズ株式会社)