一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会

【AYA研ブログ】「第3回AYA研ゼミ」を開催いたしました

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第3回目のテーマは「AYA世代のがん経験とアイデンティティ」で、東京大学医科学研究所 公共政策研究分野 特任研究員の河田純一さんを講師にお迎えし、講演と質疑応答を行いました。

アイデンティティの確立過程においては、将来の自分のために今、何をするかが大切になります。
しかし治療は、日常生活を変え、将来設計を変え、「明日も来週も来月も変わらず続くだろう」と描いていたことから外れてしまう、元に戻ることが目標か、リカレント教育が大切か、自分の変化を、NegativeからPositiveに変える支援が求められることがあります。

講演では、AYA世代の心理的特徴に触れつつ、表出したい自分を指すカテゴリー(ことば)がないと仲間を探せないこと、多様な社会復帰支援へどうアプローチするべきかについて、丁寧にご解説いただきました。
次回は12月20日(金)、テーマは、「小児・AYA世代がんサバイバーのC o C(Continuity of Care)を考えるー医療とキャリア支援ー」です。

それぞれの立場で自分の強みに気づき、学びを深めていくことがAYA研ゼミの目標でもあります。
奮ってご参加いただけますと幸いです!

担当:AYA研庶務委員会
橋本久美子(聖路加国際病院)


【高額療養費の改訂に関する声明文】
2025年度予算案に関する厚生労働大臣と財務大臣の折衝において、医療費が高額になった場合に患者の自己負担額を抑える「高額療養費制度」について、 ひと月あたりの負担上限額が、2025年8月より段階的に引き上げられることが決まりました。 これに対し、患者団体などから、命に直結する治療への影響や治療と生活の両立への不安、拙速な議論に基づく政策決定プロセスの問題に対して、反対の声が上がっており、 そこには多くのAYA世代のがん患者やその家族、支援者の声が含まれています。 がんに関わる医療費による経済的負担は、キャリアや家庭の形成期にあり、経済面での不安がある多くのAYA世代の患者・家族にとって、現状でも重たいものです。 負担額の引き上げは、治療選択だけでなくライフプランにも影響を及ぼし、経済的理由により本来守るべき健康を損なう事態にも陥りかねません。 AYA研は、AYA世代のがんの当事者と医療者、両者の立場から、この政策に反対するとともに、AYA世代の患者の経済的な実態と負担上限額の引き上げが及ぼす影響を精査し、 政策の実施を再考することを求めます。